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2019年 研究領域・テーマ:社会

医療改革の国際比較に関する研究

プロジェクトリーダー
プロジェクトの目的 日本政府は、2020年を目途に、AI病院、PHR(個人が診療情報を携帯する仕組み)、ビッグデータ活用など様々なプロジェクトで成果をあげるとの計画を公表している。しかし、これらは総花的な計画であり、優先順位や投資コスト負担者が明確にされていないため、これまでと同様に補助金が切れると消滅する画餅におわる懸念がある。そこで、海外の最新事業を調査することで日本のプロジェクトの評価を行う。
プロジェクトの概要 ・AI、PHR、ロボット、ビッグデータ活用等について米国とオーストラリアの現地調査を行う。
・化粧医学の適用範囲が非常に広く、わが国の医療経営者たちの関心も高いことが判明した。そこで、海外事情を調査することで知見を深め政策提言を行いたい。
・社会医療法人の2017年度財務諸表を集計分析する。

社会福祉法人制度改革に関する研究

プロジェクトリーダー
プロジェクトの目的 2018年に約2万の社会福祉法人の2016年度財務諸表を集計したことで社会福祉法人全体の財務構造が明白になった。2017年度財務諸表も開示されつつある。これらをベースに同じ都道府県内、同じ施設種類でも社福の業績格差が大きい原因を探求する。また、地域包括ケアで最も必要とされているサービスは生活支援である。その担い手の主役は、医療機関ではなく社会福祉法人である。そこで、社会福祉法人を核にした生活支援に関する新しい仕組みを考案、提言する。
プロジェクトの概要 人件費率、補助金の観点から業績格差の理由を探る。

Population Healthに関する研究

プロジェクトリーダー
プロジェクトの目的 わが国のPopulation Healthはデータヘルスという名称で進められている。また、診療録の全国データベースが構築されその分析が行われ始めたので、ノウハウが蓄積されつつあるようである。そこで、Population Healthの国際比較を行い次の課題を探る。
プロジェクトの概要 ・日本国内のデータヘルスの実情を調査する。
・医療改革と併せてPopulation Healthに関して米国と豪州の現地調査を行う。

医療技術評価制度の本格運用:国際的視点からの論点と課題

プロジェクトリーダー
外部協力メンバー 小林 慎(クレコンメディカルアセスメント(株)取締役最高業務責任者)等
プロジェクトの目的 2019年4月から、厚生労働省による医療技術評価(HTA)の本格運用が開始されることを前提に、その初期評価を行うことを通して、論点と課題を明らかにする。
また、東大公共政策大学院や国際学会との連携により、研究成果を我が国の次世代HTAリーダーの育成に活用することも目的とする。特に、世界のHTA制度に連関する諸問題に対して、日本発の解決策を示し、日本が「価値に基づく医療」時代のグローバルリーダーとなることを目標とする。
プロジェクトの概要 以下のような具体的事業を計画する。
(1) 分析研究の実施:小林慎氏(クレコンメディカルアセスメント(株))等と共同で、国内の医療イノベーションの経済評価分析を行う。
(2) 論文・専門書等の執筆:国内外のHTA関連学術誌や専門書の執筆において研究成果を発表する。特に、日本語版HTAワークブックの英文版を出版し(Springer/Adis)、HTA研究の成果を日本から海外に発信する。また、一般向けに日本の新しい医療論として、「価値に基づく」改革の必要性を説く新書を出版する(中公新書)。
(3) 国内・国際HTA研修セミナーの開催:東大と共催。HTAエキスパート養成プログラム(基本コース、アドバンストコース)、企業のエグゼクティブHTAセミナー、国際HTA短期集中セミナーなど。
(4) CIGS-HTA研究会の継続:2019年度より本格運用される厚労省のHTA制度に対して、経済評価分析担当者に求められる実践的な知識や情報を討議・交換できるプラットフォームを提供する。

国と自治体の財政の研究

プロジェクトリーダー
プロジェクトの目的 昨今の経済状況のなか、国と自治体は財政の見直しが迫られている。今後も厳しい状況の中、国の財政と地方財政の健全化を目指し、財政悪化要因の特定と改善策を検討する。日本には、日本の国全体の財政状況がみえないので、国と地方を統一した日本全体の財政の見える化が必要である。国の財政と地方財政の一体化による新たな財政規律を模索する必要があり、同時に会計や統計情報も見直す必要がある。政府間財政の見直しも必要である。また、人口減少・少子高齢社会の中、公務員数も減少するため、行政の効率化・簡素化は必要不可欠である。しかし国も自治体も経営マネジメントが十分とはいえないため、マネジメントシステムやプロジェクトマネジメントの考え方をきちんと導入する必要がある。また、国家のデジタル化も十分に導入する必要がある。
歳出においては、医療費が大きな課題である。公立病院はセーフティネットの役割を果たしており、財政の観点から把握しておく必要がある。また、福祉の分野についても財政的研究が必要であり、実態について研究する。
自治体の財政難の原因には、地方公営企業の経営がある。地方公営企業は、病院のみならず、水道・下水道など多岐にわたるが、公共インフラの老朽化問題について検討しておく必要がある。
プロジェクトの概要 これまでの該当する自治体の現地視察や文献調査により、財政難に陥るパターンを整理し、国の政策(経済政策や第3セクター債や公立病院特例債などの総務省の個別の財政措置)との関係性を明らかにしてきた。2019年はいくつかの自治体を題材に、経営マネジメントやプロジェクトマネジメント、国家のデジタル化の視点も入れ、財政と行政経営について検討する。最終形として、国の財政と地方財政の一体化による新たな財政規律や政府間財政の見直しを検討するため、地方交付税や国の補助金、建設公債、公会計(国や地方税全体の会計)についても把握する。

税制改革と税務行政改革の研究

プロジェクトリーダー
プロジェクトの目的 昨今の世界の経済状況の中、各国は効率的で簡素な税務行政(課税・徴収)を模索している。デジタル・トランスフォーメーションは税務行政と国民の持続的なニーズのために重要である。新しいテクノロジー・トレンド(クラウドサービス、プロセス自動化、AIによるバーチャル・アシスタンス、モバイルアプリ)は納税者の環境を変え、税務行政を強化できる。柔軟性や統合性、信頼性、開示性、国民中心のサービスをもたらし、納税者のコンプライアンスの向上も期待できる。デジタル化がもたらすリスクは、戦略的に取り組むべきであろう。税務当局間で協力し、国際組織からの支援を受け、デジタル経済の税制を確実にするレベルに達する必要がある。デジタル化やルールなど諸外国の取り組みを把握し、日本の国と地方の税制に反映させることを目的とする。
昨今では、所有者不明土地の問題が顕著である。所有者不明土地とは、不動産登記簿等の所有者台帳により、所有者が直ちに判明しない、又は判明しても所有者に連絡がつかない土地を指す。所有者不明土地の増加より、空き家問題、公共事業用地の取得問題(公共インフラの老朽化問題)、農地(耕作放棄地)問題、森林管理(水源管理)、死亡者課税の問題が発生している。これは国土保全問題ととらえ、国と自治体で検討する必要がある。税制については、昨今の所有者不明土地問題に関連して、固定資産税の死亡者課税について、また、超高層複合施設の家屋評価問題について、評価の簡素化について検討する。
また、日本は災害の多い国であり、災害と税務の関係も検討する必要がある。
プロジェクトの概要 2019年度も各国の税務行政のデジタル化・効率化について検討する。デジタル・トランスフォーメーションは税務行政と国民の持続的なニーズのために重要である。新しいテクノロジー・トレンド(クラウドサービス、プロセス自動化、AIによるバーチャル・アシスタンス、モバイルアプリ)について、柔軟性や統合性、信頼性、開示性などの観点から概観する。
また、BEPSやJIPDECなど国際的な協調、OECDやIMFなどの国際的な取り組みも検討する。
税の効率化については、税務行政と金融機関との連携強化も必要であるため、業務連携を提案する。そのほかに、ID窃盗に対する準備や地方税の現年度課税の実現、国税・地方税の一元的な課税事務、給与支払報告書の廃止、源泉徴収票の電子配付、特別徴収の推進なども継続していく。
税制については、日本の国土保全問題ととらえて、固定資産税の死亡者課税や家屋評価について改善案を検討する。 また、災害税務(罹災証明書、税の減免、災害研修など)についても検討する。

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