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2020年2月19日(水)15:30~17:00開催 場所:キヤノングローバル戦略研究所 会議室

CIGS エネルギー環境セミナー 「地震学の限界と現状-想定外を想定しよう」

 キヤノングローバル戦略研究所(CIGS)は2020年2月19日に、東京大学名誉教授(地震学)のロバート・ゲラー(Robert Geller)氏を招き、CIGSエネルギー環境セミナーを開催しました。

発表概要 ロバート・ゲラー講演
・講演概要に沿って、図表を多く用いた、丁寧なプレゼンテーションがなされた。以下の「まとめ」が講演者から示された。
・日本は地震国である。
・地震はいつでも、どこでも、不意打ちで起こりうる。
・現代科学は、特定の地域(例:南海地方)でより危ない、より安全、のいずれかを正確には予測できない。
・単なるシナリオにすぎない「南海トラフ巨大地震」を"リアルな地震"として扱うべきではない。
・メディアは政府の地震予測は間違っているとはっきり報道すべき
・研究者は嘘をつかず真実を語るべき。

これを受けて、活発な意見交換があった。以下はその抜粋:
・(講師): 「役立つ」という触れ込みで、科学的根拠の乏しい地震予知・予測研究に資源投入が偏ってしまった。この結果、日本の固体地球物理では地震研究者の数は多いが、その研究の質が高いとは必ずしも言えない。また自由な発想をすべき若手研究者が、予知・予測研究に組み込まれてしまった結果、創造的な仕事ができなかった。今後の地震学研究は、基礎研究に重点を移すべきだ。
・(フロア):プラントの設計・製造における耐震技術など、日本の地震経験が海外で活用できる点もある。

ロバート・ゲラー氏の発表内容の詳細は著書参照:
  「日本人は知らない『地震予知』の正体」(双葉社、2011年)
  「ゲラーさん、ニッポンに物申す」(東京堂出版、2018年)

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(左からゲラー氏、杉山氏)

開催概要
題目: 「地震学の限界と現状-想定外を想定しよう」
発表者:ロバート・ゲラー(Robert Geller) 東京大学名誉教授(地震学)
モデレーター:杉山 大志 (キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹)


プログラム
ProgramPDF: 342KB


発表者紹介
ロバート・ゲラー(Robert Geller)
東京大学名誉教授(地震学)。カリフォルニア工科大学大学院でPh.D.(地球惑星科学)取得、スタンフォード大学助教授を経て、1984年より東京大学理学部(当時)助教授、1999年より同大学大学院理学系研究科教授。東京大学で初めての任期なし外国人教員。2017年に定年退職、現在に至る。2017年に日本地球惑星科学連合フェロー。
著書:「日本人は知らない『地震予知』の正体」(双葉社、2011年)、「ゲラーさん、ニッポンに物申す」(東京堂出版、2018年)。