トップ > コラム・論文 > コラム・メディア掲載 > 外交・安全保障 > 「PAC道場」活動報告(1)
実質わずか3週間ほどの短い公募期間にもかかわらず、我らがPAC道場には11人もの逞しい男女が集まってくれました。PACに応募された皆さんには心から御礼申し上げます。当道場のルールで、彼らの個人名には言及できませんが、20代から40代まで、それぞれの得意手は異なるものの、いずれも国の将来を思う気持ちでは誰にも負けない強者達だと思っています。
PAC道場のような前例も実績もないフォーラムに口コミで応募するだけでも相当の勇気があると思いますが、実はこれから彼らPACたちが克服すべき課題は山ほどあります。第二回目のコラムとなる今回は、彼らが直面する日本政治の現実について、私なりの考え方をご説明しましょう。
今も政界やメディアでは「政治主導」や「公務員改革」の議論が盛んに行われていますが、どうも本質を見失った議論が少なくないような気がします。官僚の作業を代替するのが「政治主導」だとか、官僚バッシングが「政治コントロール」とでも言わんばかりの発言には正直閉口します。これでは、官僚組織のモラルハザードを深刻化させ、結果的に日本全体の統治能力を低下させるだけでしょう。
PACの皆さんにはこの閉塞状況を打開する突破口のひとつになってほしいと思います。こういう時代だからこそ、PACには、従来のしがらみに囚われず、しっかりと国益を見据えて、国民のために政策立案・実施を担う矜持が求められています。
問題はこうした理想を実現する上で、現実がそれほど寛容ではないことでしょう。私自身の経験から申し上げれば、政策を決定する際に、まず理解しておくべきことがいくつかあります。
以上は日本の行政組織の中で政策決定する上で最低限の常識でしょう。政治任用官だからといって、これらを無視して良い訳はありません。それどころか、政治任命で日本の局長や次官になるとすれば、上記のような3Kの仕事を一般官僚と文字通り一緒になってやる必要があります。
PACの皆さんには是非ともこのような覚悟を持って、PAC道場での研鑽に励んでいただきたいと思っています。
2019.02.18
研究主幹 小林 慶一郎
2019.02.18
研究主幹 山下 一仁
2019.02.18
研究主幹 山下 一仁
2019.02.12
主任研究員 小黒 一正
2019.02.08
研究主幹 渡辺 努
※ 本サイトに掲載された論文・コラムなどの記事の内容や意見は執筆者個人の見解であり、当研究所またはそのスポンサーの見解を示すものではありません。
個人情報保護について | サイトポリシー | メール配信