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2019.02.21

自由主義 弱者淘汰は宿命?

日本経済新聞 「経済教室」2019年2月18日掲載

 歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏は話題の書「ホモ・デウス」で、テクノロジーの発展によるディストピア(反理想郷)のビジョンを描いて警鐘を鳴らしている。

 人類のごく一部の富裕層が人工知能(AI)とバイオテクノロジーの力で超人類(ホモ・デウス)にアップグレードされ、現生人類のまま取り残された大多数の人々を支配し、最終的には超人類が現生人類を淘汰するかもしれないという。ホモ・サピエンスがマンモスなどの大型哺乳類を絶滅させ、ネアンデルタール人を自然淘汰したのと同じように、我々も進化の波から脱落して消え去るのではないかという恐怖を与える。

 自由主義の経済社会についてのディストピアの物語は、強者と弱者の格差が一方的に広がり、強者が弱者を淘汰するという「淘汰の原理」に関連する。H・G・ウェルズのSF小説「タイム・マシン」が描く80万年後の世界では、資本家階級と労働者階級の格差が著しく広がった結果、人類は2種類の異なる生物に進化するという、まさに自然淘汰の力を描いている。この基本構造は「ホモ・デウス」に受け継がれている。・・・



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日本経済新聞 「経済教室」2019年2月18日掲載

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