外交・安保カレンダー(8月27日-9月2日)

 日本では8月中旬に起きた竹島、尖閣事件がまだ尾を引いている。竹島は先週24日の野田総理臨時記者会見で事実上第一ラウンドは終了。今後は9月7日にも予定される竹島周辺での韓国軍による演習をめぐり第二ラウンドが始まるかもしれない。
 客観的かつ公平に見て、今回の韓国大統領のパーフォーマンスは韓国外交にとり大失敗だったと思う。その点は優秀な韓国外務省の役人たちも良く理解しているに違いない。大統領は韓国にこれまで配慮してきた日本の「寝た子」を起こしてしまった。
 日本が国際司法裁判所などで本気でプロパガンダを始めたら、韓国とて困るはずだ。問題は、事務レベルが正論を吐いても、最高政治レベルが聞く耳を持たないこと。日韓関係は来年2月の新大統領就任まで当面ギクシャクする可能性が高い。
 尖閣については、27日夜に海上保安庁が尖閣上陸事件の際のビデオを公表。同日、東京都は尖閣上陸を申請、国はこれを却下した。調査が予定される29日、都側もさすがに上陸はしないだろうが、周辺海域での調査はあり得るので要注意だ。
 中国の対応は、恐らく韓国よりも、はるかに深刻だろう。中国側は野田首相の24日の記者会見をどう受け止めるだろうか。共産党最高指導部交代期という微妙な時期に敢えて揺さぶりをかける、中国の面子を潰ぶそうとする行為と見るだろうか。
 あの総理記者会見は事実上の政策スピーチだった。中国側がこれを日本の中国を念頭に置いた「新たな海洋ドクトリン」と受け止める可能性はないか。日本に「売られた喧嘩」は「買ってやる」とはならないのか。今後の中国側の出方は要注意である。
 

8月27-28日 中東協力現地会議(カタール・ドーハ)
27-29日 エジプト大統領、中国訪問
27-29日 台湾の経済団体「台湾経済部台日産業合作訪問団」来日
27-30日 ハイチ共和国大統領、来日(初の現職大統領来日)
27-30日 米共和党全国大会(フロリダ州、正副大統領候補を決定)
27日-9月9日 テニス全米オープン
29日 日朝政府間予備協議(課長級)(北京)
29日 独伊首脳会談
29日- インド首相、イラン訪問
29日 東証が大証を子会社化
29日 米国第2四半期GDP(改定値)発表
29-30日 欧州理事会、大臣と閣僚の非公式会議(キプロス)
29-30日 森本防衛相、沖縄・山口県訪問
29-9月8日 ベネチア映画祭
29日-9月9日 ロンドンパラリンピック
30日 シリア情勢で安保理閣僚級会合
30日 APEC財務相会合(モスクワ)
30-31日 非同盟諸国会議の首脳会議(テヘラン)
30-31日 エジプト大統領、イラン訪問(国交断絶後では初)
30-31日 メルケル独首相、中国首脳と会談(北京)
31日 アンゴラ議会選
31日 日本7月雇用統計・消費者物価指数発表
31日 ユーロスタット、7月失業率発表
9月1日 ブラジル、二輪車等の輸入品に増税
1日 東電、電気料金値上げ
1日 防災の日


【来週の予定】
3日 インドネシア8月CPI、7月貿易統計発表
3-6日 米民主党全国大会(ノースカロライナ州)
3-7日 第2回農業、食の安全保障と気候変動の国際会議(ハノイ)
3-7日 第2回アフリカにおける住民登録担当大臣会議(南アフリカ)
4日 イスラエル総選挙
4日  協力のための北欧閣僚会議(ノルウェー)
4日 復興航空が北海道-台北定期便スタート
6日 秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さま6歳の誕生日
6日 欧州中央銀行(ECB)理事会(独フランクフルト)
6日 EU統計局第2四半期のユーロ圏GDP改定値発表
6日 英中銀が金融政策発表
7日 民主、参院会長選
7日 韓国軍、独島防衛訓練開始
7日 EU統計局、第2四半期国際収支統計発表
7-8日 欧州連合理事会、外相非公式会合(キプロス)
7-8日 APEC首脳会議(ウラジオストク)
8日 第180回国会閉会
9日 中国8月CPI、固定資産投資、社会消費品小売総額など発表
9日 香港立法院選
9-10日 国際決済銀行(BIS)中央銀行総裁会議(スイス・バーゼル)
9-11日 EU農水相非公式会合(キプロス)
9-23日 大相撲秋場所

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

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