外交・安保カレンダー(7月16-22日)

 今週か来週に防衛大臣が訪米するはずだ。オスプレイの普天間配備問題については別途書いたので、ここでは繰り返さない。ここは政府の踏ん張りどころである。地元に十分配慮しながら、同盟国としての義務を果たすのは容易なことではない。
 先週末、北京の日本大使が一時帰国した。通常この種の動きは相手国に対する「不満の表明」なのだが、今回はどうだろう。人事の話をしないことが、対中メッセージになるとは思えないが・・・。
 中国人民解放軍海軍は東シナ海で17日から21日まで毎年恒例の実弾訓練を行う。また、海南省の共産党幹部は16-17日、南シナ海の島々を統合する「三沙市」について議論する。何を言っても、中国はやることをやる国である。
 先週書かなかったが、今でも気になるのがシリア情勢だ。先週はアサド家とも親しいスンニー派のシリア軍最高幹部が亡命した。国連のアナン特使はアサド政権と新たな問題解決に向けた合意を結んだようだが、これが成功するとは思えない。
 シリアはもう「後戻りの出来ない」状況に入りつつあり、より多くの無辜の市民の無駄な血が流れるだけだろう。シリアの暴走は、残念ながら、もう誰も止められないかもしれない。相当長期間混乱が続くことだけは間違いなかろう。
 エジプトは一進一退が続いている。ムールシィ新大統領もトラ(軍部)の尾を踏まないぎりぎりのところで慎重に動いているようだが、この戦術が何時まで持つかは分からない。
 先週米国務長官がカイロ入りしたが、エジプト経済について彼女が言っていることは30年前と大して変わらない。エジプト経済の安定化、債務リスケによる経済成長と雇用の創設、貧富の差の解消・・・、一体エジプトは今まで何をやっているのだろう。
 ユーロ問題では17日、IMF、ECB、ECなども交えた会議がハンガリーで、19日にはブラッセルで欧州財務相会合がそれぞれ開かれるが、期待はされていない。19日から国連事務総長のバルカン諸国歴訪が始まるが、これも儀礼的要素が強そうだ。
 

16日 新潟県中越沖地震から5年
16日 ユーロ圏消費者物価指数(6月)確報、ユーロ圏貿易収支(5月)
16日 米ニューヨーク連銀製造業景気指数(7月)、小売売上高(6月)
16日 IMF世界経済見通し公表(下方修正される見通し)
16日 アナン国連・アラブ連盟特使がロシア外相と会談(モスクワ)
16-17日 前原誠司民主党政調会長が訪韓
16-17日 クリントン米国務長官がイスラエル訪問
16-18日 APEC環境相会合(ロシア、ハバロフスク)
17日 第147回芥川・直木賞選考会
17日 福島県飯舘村で計画的避難区域を解除し、避難指示区域を見直し
17日 ユーロ圏7月ZEW景気期待指数
17日 米消費者物価指数(6月)、米鉱工業生産・設備稼働率(6月)
17日 米FRB議長、上院で半期の金融政策報告
17日 星出さん搭乗のソユーズが国際宇宙ステーションにドッキング
17-20日 ジンバブエ共和国首相、来日
18日 参院社会保障・税一体改革特別委で実質審議入り
18日 大飯原発4号機の原子炉起動
18日 日銀議事録(6月14日、15日分)
18日 米住宅着工・建設許可件数(6月)、ベージュブック(地区連銀経済報告書)
18日 米バーナンキFRB議長、下院で半期の金融政策報告
19日 5年国債入札(2兆5000億円)
19日 インド大統領選
19日 欧州中央銀行(ECB)理事会(独フランクフルト)
19日 スペイン、仏、英長期債入札(2052年償還物・17.5億ポンド)
19日 米景気先行指数(6月)、新規失業保険申請件数(7月14日までの週)
19-22日 ゴルフ全英オープン
20日 JR西日本福知山線事故、元会長井手正敬被告ら歴代3社長の第3回公判(神戸地裁)
20日 日本政府観光局、訪日外国人数発表(6月)発表
20日 米倉弘昌経団連会長会見(長野県軽井沢町)
20日 国連シリア停戦監視団の活動期限
20日 ラマダン(断食月)開始(中東諸国)
20-23日 プロ野球オールスターゲーム
21日 「こうのとり(HTV)」3号機を搭載したH2Bロケット3号機打ち上げ(種子島宇宙センター)
21日 大飯原発4号機発電・送電開始(最短予定)
22日 ノルウェー同時テロから1年
22日 伊首相ロシア訪問、プーチン大統領と会談


【来週の予定】
23日 欧州連合理事会、外務理事会(ブリュッセル)
23-24日 欧州議会、司法内務大臣非公式会議(キプロス)
23-26日 IAEA、食料安全保障と気候変動への適応と緩和のための土壌管理に関する国際会議(ウィーン)
23-27日 OHCHR、第4セッション、女性に対する差別における法と実践の作業部会
23-27日 第62回絶滅危惧種の野生動植物国際取引に関する条約委員会の立ち上げ
24日 オスプレイ12機を積載した民間輸送船到着予定
24日 欧州理事会、総務理事会(ブリュッセル)
25日 東電に政府から公的資金1兆円の資本注入(26日には取引金融機関も計3700億円の融資を実施予定)
25-26日 WTO一般理事会(ジュネーブ)
26日 欧州理事会、経済金融理事会(ブリュッセル)
27日 鹿児島県知事選
27日-8月12日 ロンドンオリンピック
28-8月20日 全国高校総体
30日 欧州委員会、セキュリティ産業に関する産業政策の提示(ブリュッセル)
30日 欧州委員会、建設部門の行動計画を提示(ブリュッセル)
30-8月3日 OHCHR、自己決定に関して人々の権利行使を妨げる手段としての傭兵の使用に関する作業部会(ウィーン)
30-9月14日 第三軍縮会議(ウィーン)

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

« 外交・安保カレンダー(7月9-15日) | トップページ | 外交・安保カレンダー(7月23-29日) »

« 外交・安保カレンダー(7月9-15日) | トップページ | 外交・安保カレンダー(7月23-29日) »

アーカイブ