外交・安保カレンダー(4月23-29日)

 北朝鮮が「わが革命武力の特別行動」で韓国の「すべての挑発根源らを焦土化させる」 と23日、通告してきたらしい。「対象は、主犯の李明博逆賊一味と保守マスコミを含む」という。対中関係は進展との報道が流れる中、この通告の意味は何だろう。
 サイバー攻撃か、核実験か、それとも別の軍事行動なのか。「3、4分、いやそれよりもっと短い時間で、これまでにない特異な手段」で韓国を焦土化するのだというが、それが何を意味するのか、今のところ分からない。
 核実験だとしたら韓国の「焦土化」にはならないし、サイバー攻撃だけで「焦土」にするのも容易ではない。また新たな砲撃でも考えているのだろうか。それにしても、最近の北朝鮮は一体何を「焦っている」、「急いでいる」のだろう。
 ある朝鮮問題専門家はこれを金正恩に対する「教育」の一環だと看破していたが、頷ける話だ。あの国家は決して狂ってはいない。奇妙ではあるが、それなりの論理があって、行動している筈だ。やはり、特別行動の内容が気に掛かる。
 北朝鮮以外では、フランス大統領選挙が決選投票に縺れ込んだ。保守のサルコジが負けて中道左派のオランド社会党が政権に復帰すれば、独仏関係だけでなく、欧州連合の将来を左右する可能性がある。
 ミャンマーではスーチーさん率いるNLDが初登院を取り止めたことで批判されている。要するにNLD側が政府の出方をテストしているのだろう。ヤンゴンでは当分この種の綱引きが続きそうだ。
 23-27日、中国の温家宝首相がアイスランド、スウェーデン、ポーランドを訪問する。それにしても、国会のない国のトップは外交ができて羨ましい限りだ。日本の首相が最後にこれらの国を訪問したのは何時だったろう。

 
23日 EU外相理事会(ルクセンブルク)
ミャンマーに対する制裁の一部除き1年間停止を正式決定するらしい。これで先進国間の対ミャンマー経済協力競争が本格化するだろう。日本も着々と手を打っていることは評価するが、問題は投資先としてミャンマーが適当か否かだ。


23日 経産省、原子力損害賠償円滑化会議
23日 内閣府、2月の景気動向指数改定値
23日 シンガポール3月消費者物価指数発表
23日 ウクライナ貿易統計(2月)発表
23日 北京モーターショー(一般公開は27日-5月2日)
23-25日 マレーシア外務大臣、訪日
23-25日 アンヘル・グリア経済協力開発機構(OECD)事務総長来日
23-25日 ノーベル平和賞受賞者世界サミット(米シカゴ)
23-26日 欧州議会委員会会合(ブリュッセル)
23-27日 スリランカ大統領、韓国訪問
23-28日 南スーダン大統領が訪中
24日 日銀、3月の企業向けサービス価格指数発表
24日 参院財政金融委、証人喚問
浅川和彦AIJ投資顧問社長と西村秀昭アイティーエム証券社長が呼ばれる。それにしても酷い話である。


24日 米大統領選挙共和党予備選(ペンシルベニア州、ニューヨーク州、コネティカット州、デラウェア州、ロードアイランド州)
 おお、まだやっていたのか、という感じだが、まだ、共和党内部が和解・統一に向かう兆候は見えてこない。オバマが民主党候補者として盤石でないことは事実だが、ロムニーという候補で共和党は本当に勝てるのか。水面下での副大統領候補選びが鍵になるだろう。


24日 欧州議会 欧州行政監察官セミナー:危機と市民の信頼(ブリュッセル)
24日 香港、3月の貿易統計発表 スイス貿易収支発表
24日 EU総務理事会(ルクセンブルク)
24日 オーストラリア 第1四半期消費者物価指数発表
24-25日 アニファ・アマン・マレーシア外務大臣及び同夫人 来日
24-25日 米連邦公開市場委員会(FOMC)
24-28日 中露海軍、合同演習実施
 場所は青島沖の黄海だという。ロシアも東アジアに権益を持つことをアピールするということか。この合同演習の軍事的意味は低いだろうが、政治的には中露双方にとってメリットがあるのだろう。
 ちなみに、ほぼ同時期(23-27日)に、米国とベトナム両海軍がダナン港で交流活動を行う。共同演習こそないが、第7艦隊の艦船7隻が参加するという。世の中変わったものだ。


25日 在日米軍再編見直しに関する共同文書 公表
25日 ガーナ大統領、米国訪問
25日 アンザックデー:ウェリントン・シドニー市場休場
25日 JR福知山線脱線事故から7年
25日 英 GDP速報
25日 米FOMC政策金利発表
25日 欧州委員会 2013年の予算提示(ブリュッセル)
25日 朝鮮人民軍創建80周年
25日-5月2日 第12回北京国際自動車展覧会「Auto China」
26日 小沢氏、政治資金規正法違反事件、判決
26日 4月のユーロ圏景況感指数発表(EU統計局)
26日 ブラジル3月月間雇用調査(失業率)発表
26日 アルゼンチン3月工業生産月間指数(EMI)発表
26日 リベリア元大統領に人道への罪で判決(オランダ・ハーグ)
27日 米商務省、12年第1四半期GDP発表(1次速報)、米労働省 第1四半期の米雇用コスト指数発表
27日 シンガポール2012年第1四半期不動産統計発表
27日 日銀 政策委員会・金融政策決定会合、経済・物価情勢の展望、
27日 総務省 完全失業率(3月)、消費者物価指数(3月)発表
27日 厚生労働省、3月有効求人倍率
27日 経産省、3月鉱工業生産・速報
27日 香港市場休場(ブッダ生誕祭)、南ア市場休場(自由の日)
28日 日本・東南アジア諸国連合(ASEAN)経済大臣非公式会合(東京)
29日 ウィリアム英王子の結婚式から1年、米ロス暴動から20年
29日 マリ大統領選(第1ラウンド)、憲法改正案国民投票
29日 ギニアビサウ共和国大統領選(第2ラウンド)
29日 競馬 天皇賞・春
29日 柔道全日本選手権(東京・日本武道館)
29-5月2日 野田首相訪米


【来週の予定】
30日 野田首相・オバマ大統領と日米首脳会談
30日 シンガポール12年第1四半期雇用統計発表
30日 ロシア農業統計発表
30日 南ア準備銀行、主要経済指標月刊報告
30日 中国市場休場(労働節)ベトナム市場休場(南部ベトナム解放記念日)、ロシア市場休場(特別休業日)
30日 米商務省3月の個人所得・消費支出発表
30日 米韓両軍の野外機動訓練「フォール・イーグル」終了
30日-5月18日 OHCHR 第48回経済的、社会的、文化的権利委員会
30日-5月21日 エジプト大統領選挙、選挙運動期間
4月末から5月上旬 玄葉外相、イスラエルやパレスチナ、トルコ、インド、エジプト、モロッコを歴訪
5月1-2日 WTO一般理事会(ジュネーブ)
2日 ウサマ・ビンラディン氏殺害から1年
2日 ハンガリー大統領選挙 
2日 ユーロ圏失業率(3月)
2-5日 アジア開発銀行年次総会(フィリピン・マニラ)
3日 欧州中央銀行(ECB)政策理事会(スペイン・バルセロナ)
3日 英国・ロンドン市長・大ロンドン市議会(GLA)議員選挙、イングランド地方選挙(一部)、スコットランド地方選挙、ウェールズ地方選挙
3日 世界報道自由デー
4日 体操NHK杯兼ロンドン五輪日本代表選考会
4日 イラン議会選挙(第2ラウンド)
4日 米雇用統計(4月)発表
5日 北電の泊原発3号機が定期検査のため運転停止
6日 ギリシャ議会選
6日 セルビア大統領選挙(第1ラウンド)、総選挙
6日 フランス大統領選挙(第2ラウンド=決選投票)
6日 アルメニア議会選
6-20日 大相撲夏場所、競馬NHKマイル杯(東京競馬場)
6-7日 BIS中央銀行総裁会議(バーゼル)

(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 宮家邦彦)

« 外交・安保カレンダー(4月16-22日) | トップページ | 外交・安保カレンダー(4月30日-5月6日) »

« 外交・安保カレンダー(4月16-22日) | トップページ | 外交・安保カレンダー(4月30日-5月6日) »

アーカイブ