外交・安保カレンダー(1月16-22日)

 今週は、まず先週に引き続き、「米大統領選挙の楽しみ方」について書いておこう。 
 前回は「弱い大統領候補でも対立候補が更に弱ければ勝つ」と書いた。それでは「候補者が弱くなる」原因は何だろう。候補者の資質、資金集め能力など色々あろうが、最も効果的な方法は「党が割れる」ことである。
 党分裂の定義は様々だろうが、例えば1976年の共和党、1980年の民主党、1988年の民主党、1992年、96年の共和党、2008年の共和党などが典型的な例だろう。2012年の場合、割れるとすれば共和党である可能性が高い。
 言うまでもなく、今回の焦点は「Tea Party」勢力の動向だ。ロムニー候補がこのまま勝ち進んでも、ダイハード型のTea Party支持者はこれに乗らないかもしれない。そうなれば、どんなに弱くてもオバマが勝つ。党分裂はそれほど破壊的なのである。
 今週米大統領選挙よりも気になるのはパキスタン内政である。最高裁が首相に法廷に出頭するよう求めているらしいが、この裏には軍がいるのだろう。また、軍かと思われるかもしれないが、パキスタンの軍とはそういう存在である。
 先週末は台湾で総統選挙の最終日と投票日を見てきた。日本に比べれば台湾政治はまだまだ熱く、強いエネルギーを感じる。それでも現地紙には「今回は統一か独立かといった議論が影を潜め、台湾政治は成熟した」といった論評も見られた。
 日本も1960-70年代には安保、安保で結構熱かったが、80年代以降は急速にノンポリ化(成熟化)した。これと同じようなものなのだろうか。今回の選挙で馬英九の対中政策が国民の支持を受けたとまでは言い難い。今後、馬英九と中国の動向には目が離せないだろう。


1月16日 民主党大会
16日 サウスカロライナ州マートルビーチで共和党候補者討論会
16日 仏スペイン首脳会談
16日 EU/IMF調査団、ギリシャ訪問最終日
16日 日銀支店長会議
16-19日 世界未来エネルギーサミット(UAE・アブダビ)
 温家宝・中国首相が出席する予定という。


16-19日 欧州議会本会議・委員会(仏ストラスブール)
16-2月3日 国連子どもの権利委員会、第59回会期
17日 北朝鮮の核問題を巡る日米韓高官協議(米ワシントン)
17日 中国、10-12月期GDP発表
17日以降 消費増税で与野党幹事長会談
18-19日 欧州経済社会委員会(EESC)総会
19日 サウスカロライナ州チャールストンで共和党候補者討論会
19日 米軍普天間飛行場移設問題に対する沖縄県環境影響評価審査会が初会合
20日 オバマ米大統領就任から3年
20日 独仏伊首脳会談(イタリア)
21日 サウスカロライナ州予備選
21日 改正鉱業法施行、海底資源の保護を強化
22日 自民党大会
22日 フィンランド大統領選(第1ラウンド。第2ラウンドは2月5日)
22日 クロアチア、EU加盟に関する国民投票


【来週の予定】
23日 フロリダ州タンパで共和党候補者討論会
23日 ユーロ圏財務相会合
23日 春節(中国の旧正月)
23日 山口県光市母子殺害事件で上告審弁論
23-24日 日銀金融政策決定会合
24日 通常国会召集
24日 米大統領、一般教書演説
24日 EU財務相理事会
24-25日 米FOMC(連邦公開市場委員会)
25-29日 世界経済フォーラム年次会合(スイス・ダボス)
26日 フロリダ州ジャクソンビルで共和党候補者討論会
26日 欧州中央銀行(ECB)理事会(独フランクフルト)
27日 国連ホロコースト犠牲者を想起する国際デー
27-30日 ムシャラフ・前パキスタン大統領が帰国
29-30日 アフリカ連合総会(エチオピア・アディスアベバ)
28日? IAEA調査団、イランへ派遣
29日 エジプト上院選(第一ラウンド)

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

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