外交・安保カレンダー(12月26日-1月1日)

 今週が今年最後の外交・安保カレンダーとなる。年末の日本では北朝鮮問題が最大の関心事かもしれないが、欧米では米戦闘部隊撤退後のイラク情勢に対する関心が高い。米軍が「完全撤退」した12月15日から逆にテロが増加しているからだ。
 2010年3月の国民議会選挙で第一党になれなかったマーリキー首相の二期目は文字通り茨の道だ。我慢に我慢を重ねてどうにか生き残ったは良いが、一期目のような勢いはない。複雑な国内政治のバランサーに徹し、チャンスを窺っている。
 そのイラクがシリアとアラブ連盟間で仲介を試みている。一般には、イラクがアラブ連盟の対シリア制裁に反対した裏にイランの圧力があると信じられているが、本当にそうなのか。シリアを失ったイランがイラクで何をするか考えれば、理解できなくはない。
 今年はアラブの騒乱から東日本大震災、ユーロ危機から金正日死去まで、実に慌しく、悲しく、かつ不安な一年だった。来年こそは落ち着いた、楽しい、安心できる年になることを願っている。皆様、良いお年を!


12月26日 日ミャンマー外相会談(ミャンマー・ネピドー)
 玄葉外相がアウン・サン・スー・チー氏とも会談するという。具体的成果を期待したい。


26日 政府の東電原発事故調査・検証委員会、中間報告発表
26日 九州電力管内で節電要請開始
26日 廃棄物処理施設(東京都日の出町)の建設差し止め請求訴訟判決
26日 内閣府、10年度国民経済計算確報を発表
27日 拉致問題対策本部、初会合
27日 武器輸出三原則等緩和に関する官房長官談話
27日 日本銀行政策委員会・金融政策決定会合、議事要旨
27日前後 政府・民主党三役会議で消費増税関連法案の対応決定?
27-29日 野田首相、訪印。
 28日にはシン・インド首相と日印首脳会談を行う。日印原子力協定の交渉進展や両国企業によるレアアース(希土類)の共同開発、ニューデリーと商都ムンバイ間の産業基盤を整備する「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」などが議題だという。


28日 金正日総書記の告別式・国葬
28日 完全失業率(11月)、有効求人倍率(11月)、消費者物価指数(CPI全国11月)発表
28日まで 民主党税調が税制分野の考え方をとりまとめ
29日 金正日総書記の中央追悼大会
29日 ギアナ議会選
29日 ジャマイカ議会選
29日-1月8日 コロンビア工芸展「Origen Colombia」(カルタヘナ)
30日 キリバス大統領選

月内 第7回日中韓自由貿易協定(FTA)産官学共同研究(ソウル)
月内 第15回中国・パ経済貿易合同委員会(パキスタン)
月内 オーストラリア11/12年度(11年7月〜12年6月)中間経済・財政見通し(MYEFO)発表
月内 3ヵ国関税同盟首脳会議
月内 CIS首脳会議(モスクワ)
月内 韓国・ウクライナ政府間委員会(ソウル)
月内 国際国境協力センター(ICBC)ホルゴス開所(カザフスタン・ホルゴス)
月内 ジンバブエ議会選、国民投票
月内 湾岸協力会議(GCC)首脳会議(リヤド)
月内 パレスチナ内のすべての政治組織による会議
下旬 米軍普天間飛行場の移設問題で環境影響評価書を提出
下旬 来年度予算閣議決定


【来週以降の予定】
2011年1月2-3日 東京箱根間往復大学駅伝競走
3日 エジプト下院選(最終ステージ)
4-12日 玄葉外相、トルコ、サウジアラビア、カタール、UAEを訪問
8-12 日 谷垣自民党総裁、ベトナム・インドを訪問
10日 エジプト下院選決選投票
10-11日 小沢一郎氏への被告人質問
13-22日 第1回冬季ユースオリンピック(オーストリア・インスブルック)
14日 台湾総統選・議会選
15日 カザフスタン議会選
16日 民主党大会
16-2月3日 国連子どもの権利委員会、第59回会期
22日 自民党大会
22日 「エジプト議会選」(Legislative, first round)
25-29日 世界経済フォーラム年次会合(スイス・ダボス)
30-2月8日 国連経済社会理事会のNGO委員会、本会議(regular session)
中旬 伊方原発2号機(愛媛県)がストレステスト実施
月内 通常国会召集
月内 島根原発2号機がストレステスト実施
月内 ギリシャの債務削減実行
月内 南スーダンへのPKO第1次要員派遣
月内 輿石民主党幹事長らが訪米
月内 東京証券取引所と大阪証券取引所を統合した「日本取引所グループ」発足
月内 米韓FTA発効

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

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