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2011年 研究領域・テーマ:経済

マクロ経済理論研究

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プロジェクト概要 2009年~2010年にかけて「銀行部門を導入したマクロ経済モデル」の様々な手法を検討し、有望な方向性を確認した。2011年からは、方向性を絞り込んで、モデルの精緻化と深化を図る。また、モデルの発展により、景気循環研究や金融政策研究との関連を深める。また、Business Cycle Accountingの研究やNew Keynesian Modelに金融制約を導入するモデルなど、現在進行中の研究テーマについても引き続き深化に努める。また、今後の中期的には、国際マクロ経済学の枠組みなどを使って、「為替レート・物価動向・財政の健全性」の三つの要素を相互に関連付けて総合的に分析する研究にも着手する。
こうした研究活動の一環として、海外・国内のマクロ経済学者とのネットワーキングを進め、外部のコンファレンスやセミナーへの参加、CIGSでのコンファレンスの開催などを実施する。

住宅価格の変動メカニズムの解明と住宅価格指数の構築

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プロジェクト概要 ①住宅価格のクロスセクション分布の変遷に関する研究
2010年から開始した住宅価格の分布の時間的変遷に関する研究を継続する。2011年の研究ではバブル期とそれ以外の時期で住宅価格分布がどのように違うかに焦点を絞る。

②売れるまでの時間を考慮した住宅価格指数の構築
日本の住宅価格はバブル崩壊後10年以上の時間をかけてゆっくりと下落した。そのことが銀行の不良債権や企業の過剰債務の解決を遅らせる要因となった。バブル崩壊後の米国でも住宅価格はゆっくり下落しており日本と同様の傾向が見えている。本研究では住宅価格がゆっくり下落するのはなぜかを調べる。我々の仮説は、売り手は損失が確定するのを嫌がるために提示価格を高めに設定する。そのため売れるまでに要する時間は長くなる。しかし最終的には何とか買い手が見つかるのでデータ上は高めの価格で取引が成立しているように見えてしまう。つまり、約定価格だけを見ていたのでは住宅の相場を把握することはできない。売れるまでの時間も合わせてみる必要がある。本研究では、リクルート社と東日本不動産流通機構の2社から住宅価格の変更履歴のデータ(売り手が最初に登録してから最終的に成約するまでに提示価格がどのように変遷したかを記録したデータ)を入手し、それを用いて分析を行う。最終的な分析結果としては、売れるまでの時間を考慮した住宅価格指数を設計し、国土交通省の「不動産価格の動向指標の整備に関する研究会」(渡辺が委員として出席)において提案する。また、不動産の専門家が集まる国際会議で報告する。

③様々な住宅価格データベースの比較分析
住宅価格の原データとして日本には、(1)登記簿データ(登記簿から取引の発生を把握し買い手にアンケートを行って取引価格を聴取する)、(2)レインズデータ(不動産流通業者間の情報交換用のシステム)、(3)リクルートデータ(リクルート社のサイトで表示されている物件の価格)の3種類が存在する。これらのデータセットは、どこまでの取引をカバーしているか、取引価格がどの程度正確に記録されているか、取引のタイミングがどの程度正確に記録されているか、取引の情報がどの程度迅速に反映されるか、などの点で違いがある。本研究では3つのデータセットに含まれる物件をマッチングさせ、それぞれのデータセットの特徴を明らかにする。研究結果は国土交通省の「不動産価格の動向指標の整備に関する研究会」で報告し、住宅価格指数を作成する際にどのデータセットを用いるべきかの判断材料を提供する。2011年春にハーグで開催される国際会議(オランダ統計局主催、Workshop on Residential Property Price Indices)で報告する。 

財価格の変動メカニズムの解明

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プロジェクト概要 ①インターネット市場における財の価格づけの戦略的補完性に関する分析
2010年に行ったカカクコム市場における価格づけの研究で売り手は互いに相手の行動を模倣する(相手が価格を変更するときには自分も変更する。相手が変更しないときには自分も変更しない)ことがわかった(成果物として作成した論文はScandinavian Journal of Economicsに掲載予定)。この分析結果を踏まえ2011年は、売り手はなぜ競争相手の模倣をするのか、「価格を変更しない」という模倣から「価格を変更する」という模倣にスイッチが切り替わるのはどのような仕組みによるのか、といった点について分析を行う。
②ネットオークション市場における価格づけのFairnessに関する研究
雨が降ってきたときに売り手は傘の値段を上げるか。Fairnessの議論によれば、天候の変化という偶発的な事象に乗じて価格を上げることはFairでないと消費者が考えるので売り手は価格を上げない。本研究ではこの仮説の妥当性を検証する。2009年のインフルエンザ流行の際のネットオークション市場におけるマスクの価格の変化を分析する。
③POSデータを用いた価格粘着性に関する研究
POSデータの集計段階、集計方法を変更したときに価格粘着性がどのように変化するかを調べることにより価格粘着性の原因を探る。  

ニュースが資産価格に与える影響に関する分析

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プロジェクト概要 Thomson Reuter社から入手した2003年以降の全ニュース(約20ヶ国語)を用いて、ニュースが個別株価に及ぼす影響について分析を行う。また、ニュースが各国間でどのように伝播していくのかという「ニュースの貿易」についても分析を行う。 

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